PROLOGUE // メトロシティ暗黒街の黎明
ファイナルファイト(1989年 CAPCOM アーケード)
1989年、アーケードに「ファイナルファイト」という名の嵐が叩きつけられた。
かつてこんなにも爽快なゲームがあっただろうか? 巨大な悪の組織に武器も持たず、文字通り裸一貫で殴り込み、恐るべき突きの速さでバッタバッタと敵をなぎ倒していく男達・・・
その爽快感まさにストレス解消ゲームNo.1です。
『ストリートファイター2』の前身として語られることが多いが、本作単体でも十分に偉大だ。
物語はメトロシティという町から始まります。
メトロシティではハガーが市長に就任するも、極悪集団「マッドギア」のお陰で町は荒れ放題、何でもありの状態でとても人が安心して暮らせる場所ではありませんでした。
周囲の町からも「超犯罪都市」などと不名誉なレッテルを貼られる始末です。
市長就任時に既に治安は完全崩壊。
オープニング
そんなある日、市長・マイク=ハガーの元に一本の電話が掛かって来ます。
市長室に直通で掛かってくる時点で平和な内容である可能性はだいたい消えている
しかし、電話の主はあの極悪集団マッドギアからでした。
TVを付けてみると何と画面にはハガーの一人娘ジェシカの姿が・・・。
捕らわれのジェシカ
父親は厳ついが娘はかなり美人のようですね。
救出の前にまずDNA鑑定に行け。あの市長からこの美女が生まれるなど有り得ない。
ちなみにSFC版ではジェシカの服装が変更されていました。
露出度ダウン(SFC版)
何故!
治安は死んでいるがエロへの検閲だけは光速で機能した。この狂った街で唯一機能している行政機関(大人の事情)である。
ダムドの不敵な笑み
不適な笑みを浮かべるマッドギアのダムド。
どうやらコイツがジェシカをさらった張本人の様です。
それにしてもコイツ、顔が黄色過ぎです。肝臓でも悪いのでしょうか?
悪事を働く前に、まず人間ドックに行くべき顔色である。巨大組織の幹部ともなれば、己の健康管理も仕事のうちだ。
怒りのドアップ。しかし首元にはしっかりと汗拭きタオル
その話がトレーニング中のコーディーとガイにも伝わり参戦決定・・・
二人とも顔渋!
市長の家庭内トラブルにノーギャラで徴用される若者ふたり。
さあ、いよいよマッドギアに戦闘開始です。
普通なら武器をありったけ持ち、防弾チョッキも勿論着用し完全武装で出発する所ですが、そこは熱血な男達・・・
何と彼らは素手で立ち向かいます。
市長就任。マッドギアが蔓延。秩序崩壊。対応策:市長自ら路上に降り素手で解決。行政の通常業務は一切ない。これが民主主義の最前線である。
しかも上半身裸の市長
あまりにも無謀すぎます。
彼らににとって頼れるのは己の肉体だけなのでしょうか?
THE HEROES // 三人の戦士たち
このゲームの主人公は3人。それぞれが全く異なる個性を持つ、メトロシティの尖兵たちだ。
CODY
コーディー
さらわれたジェシカの恋人であり、このゲームの主人公。全体的にバランスの取れた強いキャラであるが、人気は他の二人に負けているのが気になる。
万能キャラ。それは言い換えれば「特筆すべき点がない」という諸刃の剣。
彼はナイフを投げずに刺す事→ が出来る為、非常に使いやすく初心者にお勧めのキャラだ。
基本攻撃:ジャブ ⇒ ジャブ ⇒ ボディーブロー ⇒ アッパーカット
コーディー基本攻撃
GUY
ガイ
武神流忍法第三十九代目継承者という途方もない肩書きを持つ忍者。コーディーとはトレーニング仲間らしい。3人の中では最もスピードはあるがパワーは最も低い為、敵を倒すのに時間が掛かるのが難点。
忍者なのに目立ちたがり屋な赤い道着。代々守られた隠密の歴史をその派手な色使い一つで完全否定した。
壁のある所では三角飛びなる技が使えるが、あまり使えない技である。
基本攻撃:裏拳 ⇒ 裏拳 ⇒ ボディーブロー ⇒ 肘打ち
ガイ基本攻撃
HAGGAR
ハガー
さらわれたジェシカের父親でメトロシティーの市長。ストリートファイターから身を起こし、市長にまで上り詰めたアメリカンドリームを地でいっている男。
3人の中では最もスピードは遅いがパワーは最強、プロレス技を得意とし、使っていて一番爽快感のあるキャラではある。
ストリートから市長へ。逆転の出世魚。政治的決断をすべて「パイルドライバー」に委ねる狂気に有権者は沈黙するしかない。
基本攻撃:ボディーブロー ⇒ ボディーブロー ⇒ ハンマーナックル
ハガー基本攻撃
また、ハガーには空中パイルドライバーという豪快な見せ技が存在します。
空中パイルドライバー
何故か食らう前にこの表情
尻でもクサイのか?
意識が遠のく直前、彼の網膜に焼き付いたのは"市長のケツ"という絶望。殴殺される痛みより生理的な拒絶が魂を削り取った。
ちなみにゲームオーバーになると──
ゲームオーバー画面
この様なエゲツナイ事になってしまします。可哀想なので助けてあげましょう。
突きつけられる「100円の身代金」。プレイヤーの良心をダイナマイトで脅迫する。CAPCOMの課金設計は、こうして完成した。
九死に一生を得る3人
九死に一生を得た3人。さあ、それを迎え撃つのは極悪集団マッドギアの捨て駒──雑魚達だ。
ENEMIES // マッドギアの刺客たち
雑魚・オールスターズ
一口に雑魚達と言っても、弱い順に最弱・弱・中・強・最強と様々な連中が揃っている。ここで弱い順に紹介する。
★ 最弱:BRED / JAKE 系
最弱(SIMONS・DUO・BRED・JAKE)
一番弱いマッドギアの捨て駒共です。1対1なら何ら問題はありませんが、集団で来られるとやや苦戦します。
最弱の雑魚ですら、複数で来るだけで市長が苦戦する。これはゲームの難易度設定ではなく、民主主義の限界を表している。一人では如何に優秀でも、群衆には敵わない。
油断していると、小癪にも跳び蹴りなどをかましてきます。
問題の跳び蹴り ── ムカつき度No.1
★ 弱:パンク野郎 / 自爆野郎
弱(J・TWO.P・HOLLY WOOD)
パンク野郎はボクサーなのか動きが素早くなかなか捕えられません。いきなり近づいてきてジャブ→ を放ってきます。
路上でボクシングの流儀を貫く、場違いなアスリート精神。
自爆野郎はその名の通り自ら火炎瓶を投げて自爆→ する色んな意味で危険な男です。
投擲、そして自爆。知能の欠如を「殉職への熱意」と見なしたマッドギア人事部の採用ミスである。
★ 中:デブ / ガード野郎
中(G.DRIBER・WONG WHO・BILL BULL・AXL・SLASH)
デブはいきなり牛の如く突進してくるので注意が必要です。そして何故かその短い足でハイキック?→ を放ってきます。
物理の限界を超えた執念の短足ハイキック。この奇跡の演舞に対し、我々が送るべきは拍手ではなく整形外科への緊急通報だ。
ガード野郎はケンシロウとも呼ばれていますが、残念ながら北斗神拳は体得していません。もたもたしてると一撃必殺のコブシ→ が炸裂します。
世紀末の救世主を気取った革ジャンが、脳まで筋肉で充填して放つ鈍重な一撃。ボクシングの技術すら介在しない「ただの力任せ」に、メトロシティの民度の限界が凝縮されている。
★ 強:ナイフ野郎 / オカマ
強(EL GADO・HOLLY WOOD・POISON・ROXY)
ナイフ野郎はその名の通りナイフで刺してきやがります。さらにスライディング や、何の前触れも無く「天から降ってきたり」もします。
中国雑技団か?
しかしこの姿──
捕えられた宇宙人か?
いや、そんな言葉すら生ぬるい。誰が頼んだわけでもないのに、道端で「肉のやじろべえ」を完成させてしまう、その圧倒的なサービス精神に震えが止まらない。
そしてオカマはオカマです。
もはやプロレスでなくただの『濃厚な接触』である
そうとも知らず、お下劣パワー全快の市長。
彼が叩き込んだ一撃は単なるダメージではない。海外市場のコンプライアンスという巨大な地雷を正面から踏み抜き、後に「彼女たちはニューハーフである」という歴史の書き換えを余儀なくさせた、格闘ゲーム史に残る「無自覚な自爆」である。
★ 最強:アンドレ一族
ANDORE FAMILY
アンドレ一族
このゲーム最強の雑魚はアンドレ一族です。でかい、強い、しつこい。
さすが雑魚最強の称号は伊達ではない。体重300ポンド超えの男が延々と湧いて出てくる、純粋な暴力の具現化である。
ハガーに捕まっても強気なアンドレ
さすが雑魚最強、捕獲されてなお主導権を渡さない。
このアンドレ一族、様々な攻撃を仕掛けてきます。
殺人パンチ
首絞め
突進
ダウン攻撃
さらに大技パイルドライバーまでかましてきます。
雑魚がパイルドライバーを使う。当時の格闘ゲームではあり得なかった。これは難易度調整ではなくプレイヤーへの宣戦布告だ。
市長が長年かけて磨いたアイデンティティを、一瞬でコピーするモブ
まさに雑魚最強。それにしても──
一族全員同じ顔
恐るべき遺伝子。
親族ですら、互いのアイデンティティを「タイツの色」のみに託すしかない。
ちなみにこのアンドレ一族、ピンチになると連携プレーを仕掛けてきます。
証拠写真
ハガー嫌がってるね・・
(これはウソです…)
STAGE 01
STAGE 1 - 戦闘開始!
ジェシカがダムドに捕まっています。1面は雑魚も弱いので、難なくボスまで行けるでしょう。
ボスは先ほどジェシカをさらった張本人ダムドです。マッドギアの頭だと思ってた人も居るようですが、単なるパシリのようですね。
これは「見た目で人を判断するな」という教訓ではなく、単に見た目通りの脳筋を最前線の使い捨て駒として消費している組織の冷徹な合理性である。
口笛で雑魚を召喚するダムド
ダムドはある程度ダメージを食らうと、口笛を吹いて雑魚を呼び寄せてきます。この時のダムドは無敵状態ですので攻撃できません。
「無敵」という特権を、自らの戦闘力ではなく「部下の肉壁」に依存する潔いまでの他力本願。
くたばるダムド
ハガー勝利。しかしダムドを倒しても、そこには既にジェシカの姿はありませんでした。
ちなみに今回、ダムド戦にて新たな発見がありました。
発見・・!
実はダムドは禿げです。
かなりきてますね。強奪の限りを尽くした男は唯一、自分の毛根だけは死守できなかった。
STAGE 02
STAGE 2 - 地下鉄
2面は地下鉄での戦いです。雑魚最強のアンドレ一族もこの面にて初登場。
密室空間。逃げ場なし。300ポンドの男が三方向から詰め寄ってくる。これを観光客に見せたらメトロシティの観光業は確実に廃業する。
電車内の乱闘
電車内は結構雑魚の攻撃が脅威です。
ボス:ソドム(二刀流)
ボスは「初心者殺し」の異名を持つソドムです。近づくと二刀流でぶった切ってきます。2面にしてはかなり強いボスです。攻撃を食らうと突進してくるので、Y軸をずらして戦いましょう。
2面のボスとして登場しながら、その強さは終盤レベル。CAPCOM開発チームが初心者への慈悲を完全に失った瞬間だ。
場面はガソリンスタンドへ
ソドムを倒すとボーナスステージの文字と共に車の前まで移動します。そして何を思ったのかこの男、他人の車を破壊し始めます。
ゲームに勝利した市長が「ボーナス」という名の免罪符を掲げストレスを解消。
市長、愛車を破壊する
愛車を壊され泣き叫ぶBREDさん
被害者の名前がすでに判明している。なぜなら彼はマッドギアの構成員として名を連ねているからだ。「善良な市民」という仮面を被りながら、組織の経費で購入した自家用車を減価償却資産ごと粉銭された構成員の哀れな末路である。
STAGE 03
STAGE 3 - 繁華街
3面は繁華街での戦いです。一度に出現する雑魚の数が多く、バックをとられることも多い。雑魚を投げまくって一方向に集めて攻撃しましょう。
問題の集約と個別撃破。これこそが、山積する未処理案件を腕力のみで清算する「市政改革」の鉄則である。
中ボス:アンドレ2体
また、3面の途中ではアンドレ2人が中ボスとして登場。この2人のアンドレだけ起き上がり時に無敵状態が存在するので接近戦は避けましょう。
「他に誰かいないのか」というマッドギアの人事部の絶望的な叫びが、彼らに無敵時間という名の過剰な福利厚生を与えてしまった。
ボス:エディ・E
ボスは悪徳警官エディ・E。
警官だと思ってむやみに近づくと警棒でいきなり殴ってきますのでやめましょう。体力が少なくなると天才バカボンのお巡りさんバリに拳銃を乱射してきます。
「公務執行」という魔法の言葉を、ただの暴行致傷へと変換し続ける、メトロシティ警察の日常。
STAGE 04
STAGE 4 - 火炎地帯
4面はいきなり火炎地帯での戦闘です。無意味にウロチョロしていると炎に焼かれるので、なるべくY軸をずらさないようにしましょう。
ボス:ロレント(軍人)
ボスはロレント。
残像が見えるほどのスピードが全キャラ中最も早く、むやみに近づくとすぐ捕まって投げられてしまいます。距離を取っても棒で突いてくる上に、ある程度ダメージを食らうと手榴弾まで投げてきます。
近距離は危険。遠距離も危険。さらに手榴弾まで使う。快適なプレイ距離が存在しない。
そしてロレントはライフが0になると──
自爆します
なぜ?
ロレントを倒すとガラスを壊すボーナスステージが出現。残り時間は多いので、簡単にパーフェクトが出せるはずです。
ガラス破壊ボーナスステージ
唯一の安息タイム。この穏やかな破壊活動の後、また地獄が再開される。
STAGE 05
マッドギアも本腰を入れ始めた如くの雑魚投入
5面は同じ敵が大量に出現するゾーンがいくつも集まったような面構成。特に、ナイフ野郎が大量に出現してくる地帯は苦戦を強いられます。
ダブルラリアットで周囲の樽を壊すハガー
これをやるとゼル伝の回転斬りを思い出します。
あちらがハイラルの平和を救うための儀式なら、こちらはメトロシティの「粗大ごみ(樽)」と「不法占拠者」を同時に処分するための極めて事務的なものである。
ボス:アビゲイル
ボスはアビゲイル。アンドレの上位バージョンのような存在で、マッドギア一の怪力とよばれていますが、頭の中はマッドギア一カラッポです。
物理的に最強であることと、知的に最も空虚であることを同時に証明している男。
ボス:アビゲイル(2度目、語彙力の在庫切れ)
怒ると瞬間湯沸し器のごとく──真っ赤になって突進してきます。
彼の怒りはRGBカラーコードで言えば間違いなく#FF0000である。
STAGE 06
いよいよ最終面です。序盤は意外と雑魚の攻撃は激しくなく、転がってくるドラム缶に注意していれば案外簡単に抜けられます。
この静けさ、後の請求書が怖いタイプの無料キャンペーンのようである
しかし中盤になると流石に最終面だけあってキツいです。
楽な序盤で油断させ、中盤以降で精神を砕く。心理的揺さぶりを用いたゲームデザインとして、高く評価されるべき残虐性だ。
雑魚による集団リンチ
柱から敵が急に現れてくるので注意が必要です。この道を抜けるといよいよラスボス。
THE FINAL BATTLE // ベルガーとの決戦
ラスボス:ベルガー(とジェシカ)
ラスボスのベルガー。
始めは車椅子に乗ってジェシカと共に登場するので、捕まえて椅子から下ろしてやりましょう。初めからボウガンをぶっ放してくるので、接近戦で挑んだほうが良いです。
体力ゲージが黄色くなるといかにも落ちやすいように窓際でピョンピョン跳び始めます。
ベルガー敗北
敗れるとガラスを突き破ってビルの下に落下。
しかしボウガンは放さない
VICTORY!
遂にマッドギアに勝利!
一人で突破したと思いきや、最後には三人全員が集結。この矛盾を指摘するユーザーに対し、CAPCOMは25年以上沈黙を守り続けている。
EPILOGUE // その数年後の真実
ジェシカと感動の再開
ハガー渋。
スタッフロールが流れ去っていくコーディーとガイ
それにしてもガイちっちゃいです。
忍者は小さくていい。目立たない方がいい。赤い道着さえ脱げば完璧な忍びだったはずなのだ。
これで終わるのかと思いきや──
吹き飛ぶガイ
なんと雑魚の大群が追いかけてくるではありませんか!
とどめはアンドレの尻で雑魚の勝利!
しかし──
そこへハガー登場
しかし登場したのも束の間、アンドレに速効でパイルを決められ──
ハガー撃沈
雑魚達の不屈の精神により最後の最後で奇跡が起こりました(終)
などというオチはありません
本当はジェシカが後ろから追いかけて来ます
するとガイが何を思ったのかコーディーをタコ殴りに。
戦友への祝福として友情の鉄拳を繰り出すガイ
めでたく結ばれるコーディーとジェシカ
それにしても誰にも出来ん生き方とは、いったいどんなものなのでしょうか。
── しかし、その数年後 ──
ストゼロに登場したコーディーは、何と囚人になっていました。
俗に言う『引退後のキャリアプラン』の失敗例である
駄目じゃん・・・
── おしまい ──