PROLOGUE // 山頂のゲーセンにて
タイトル画面 (アーケード 1991年3月 CAPCOM)
格闘ゲームの金字塔
もはやこの名を知らない人は居ないだろう。1991年に登場したこのゲームは格闘ゲーム史上空前の大ヒットとなり、対戦格闘という新たなジャンルを築きあげた伝説のゲームである。
私が初めてこのゲームをプレイしたのはまだ小学生の頃である。その日近くの山へ登山に行く事となり、朝から父と意気揚々と出かけ、小学生特有の有り余るエネルギーで一気に山頂まで駆け上がった。
登山の目的を完全に履き違えている。山頂アタックのタイムアタックではなく、親と自然を楽しむのが小学生の本来あるべき姿である。
しかし当然、毎日の仕事に疲れ、唯一体を休める事のできる休日を家族サービスに費やさなければならない父の体は私に追いつける筈も無く、私はしばらくの間時間を潰すハメになる。
だが珍しい事にこの山の山頂にはゲームセンターなる物が常設されていた為、幼かった私も時間を潰す事は苦にならなかった。不良の巣窟と化した下界のゲーセンと違い、山頂のゲーセンは人っ子一人居らず、大手を振って内部を散策できた。
ちょうど内部を一周しようとしたその時、突然横の方で奇妙な奇声が発せられた。
その声は独特のトーンで「はど~おけん」なる意味不明な言葉を連呼しており、私の注意は一気にそこに傾けられる。
山頂の静寂を切り裂く波動拳。マイナスイオンと電子音が交差する異常空間である。
恐る恐る声がした筺体に近づいてみると、私は画面に釘付けになった。
画面上で繰り広げられる壮絶な死戦、個性的なキャラクター、そして今まで見たことも無い位滑らかなアニメーション・・・。もうプレイするしかなかった。そう、そのゲームは私の心をガッチリとキャッチしてしまったのだ。
ちなみに私はオープニングからして衝撃を受けた。野次馬でいっぱいの街頭で2人の男が対峙し、互いの呼吸を読んでいる。その瞬間、白いTシャツを着ている方の男から強烈なストレートが放たれ相手の黒人はダウン。そして画面は徐々に上へとスクロールして行き、背後のビルの看板にある『STREET FIGHTER Ⅱ』の文字が燦然と輝く。
・・・といかにも壮絶な戦いを予感させるオープニングであったが、プレイして見てビックリ。なんと冒頭でファイトしていた2人組はまったく登場せず全然ゲームと関係が無かったのである。
結局誰だかわからなかったオープニングで戦う二人組
この二人はのちにスコットとマックスという名前であることが「シャドルー格闘家研究所」にて公開されるが、それまでは長きに渡って無名のエキストラ労働を強いられることになる。
そして父が山頂に到着した時、山に登ってまでゲームをしている私を叱ったのは言うまでもない。
THE HERO // 強きを求める日本男児
では早速プレイして見ましょう。
コインを入れて始めに出るキャラ選択画面
密かにマップに描かれているイラストがかわいい。
プレイヤーは使用キャラを図の8人の中から一人選び、世界各地の強者7人&CPU専用キャラである4人の四天王と順々に対戦していきます。
8人といっても、当時としては異例の多さでした。
この『8人から選べる』という自由度が、プレイヤーたちの承認欲求とマウンティングに火をつけた。
今回は前作・今作と両方での主人公であり、強きを求めて世界を武者修行中の日本男児、リュウでプレイしてみましょう。
前作のリュウ。今作に比べると茶髪でナンパなイメージ
完全に調子に乗っている大学生の顔である。この後、スト2開発環境という「精神と時の部屋」に放り込まれ今のストイックな風貌へと変化を遂げたのだろう。
必殺技の一つ「波動拳」
よく見るとまんま手が飛んでいる。
何故か稀に赤いのが出た
プログラマーのいたずらが生んだ奇跡の産物『赤波導』。後に正式な設定として採用される辺り、カプコンのしたたかな商魂が見え隠れする。
ROUND 01 // 野生の王者ブランカ
一回戦は子供の頃、飛行機事故に遭うが運良く生存、以来一人残されたジャングルで逞しくサバイバル生活を送る強者。ジャングルの王者ターちゃんブランカです。
ホントに人間?
子供の頃にジャングルに迷い込んだだけで、なぜ人間が緑色になり放電までするようになるのか。アマゾンの生態系はチャールズ・ダーウィンの進化論を完全に嘲笑っている。
白目剥いてるぞブランカ!
お前はダルマか?
なら、目入れしてあげましょう。
(怖いからね)
挙句の果てに空中放電するブランカ
電気うなぎでも食いすぎたのだろうか?
野生化のし過ぎでもはや人類とは呼べない状態に・・・。
発電の原理が不明確である。体内の生体エネルギーを電気に変換しているのだとすれば、彼の1日の摂取カロリーは致死量に至るはずである。
一方、背景では──
2人のバトルを激写する激写観光客発見!
お前らもわざわざブラジルまで来たのに喧嘩なんか撮るなよ・・・。
命懸けのストリートファイトを観光名所と勘違いしている能天気な観光客。フィルム代の無駄遣いである。
ちなみに後に登場したスーパーストリートファイター2(以後スパ2)では、何故か隣の男が美形になってましたね。
スパ2の激写男。隣の男は整形を行い美形に
格ゲーのバージョンアップに合わせて背景モブが密かに整形手術を決行。カプコンの無駄なこだわりが垣間見える一枚だ。
ROUND 02 // 最強の待ち軍人
2回戦の相手は同じ部隊の親友「ナッシュ」を殺され、国も軍も家族も捨てて復讐を誓う男、ガイル少佐です。
長いリーチや隙の無い技、鉄壁の守りなどで、当時最強の名を欲しいままにしたガイル。
その強さは留まる所を知らず「最強の待ち軍人」と呼ばれる。
そしてこのガイル少佐。横から見ると独特のヘアスタイルなので、初期の頃のガイルはよくモヒカンに間違われていた。
『俺はモヒカンじゃない!』
ガイルステージの目玉、通称「いちゃつくバカカップル」
軍事基地内でいちゃつくとはけしからん。
ここは空軍基地であるはずだ。なぜ一般人カップルが格納庫の前でイチャついているのか、軍のセキュリティ体制を根本から疑わざるを得ない。
そして時は経ち・・・
スパ2では軍服が青色になったバカカップル
何故か男が笑顔に・・・。
どうやら2人の間で何らかの進展があった様だ。
ストリートファイトそっちのけで深まる愛。ガイルの復讐劇の裏で、一つのカップルの歴史が着実に刻まれている。
ROUND 03 // 銭湯の国技戦士
3人目は「世界に相撲の素晴らしさを広めるでごわす」と一人意気込む日本の国技を愛す男、エドモンド・本田です。
このエドモンド・本田は「相撲取り」と言う肩書きから判るように、典型的なパワーファイターで力任せのごり押しファイトを敢行して来ます。
百列張り手でとことん削る、「初代削り王」本田
しかしこの本田。当然相撲を愛する男なら神聖な「土俵」の上で雌雄を決するのかと思いきや。
何故か戦闘場所は銭湯です
お前、あれか・・・単にシャレがつきたかっただけなのか?
もはやダジャレ以外に場所を選定した理由が見当たらない。神聖なる国技の伝道師が、ただのパブリックスペースで喧嘩を売るという異常事態。
電光掲示板付きの豪華な銭湯
豪華だがとことん無意味。
富士山のペンキ画の上にデジタルサイネージ。和洋折衷の究極系であり、銭湯経営者の無駄な設備投資の極みである。
更には相撲の素晴らしさを世界に広めたいにも関らず、相撲で禁止されている筈の「蹴り」や「突き」を何の躊躇も無く繰り出したり。
明らかな禁じ手「蹴り」
しきたりを重んじる角界に身を置きながら、まわしの上にトランクスを履いて戦ったり。
嬉しくないチラリズム
有ろう事か顔面にペインティングを施したり。
グレートムタ並のペイント
相撲の素晴らしさを広めるどころか、世界に誤った日本のイメージを広めてしまっています・・・
もはや相撲取りというより悪役レスラーである。伝統と格式を重んじる日本相撲協会からの内容証明郵便が届くのは時間の問題だろう。
挙句の果てには空中で等速直線運動を行い、ニュートンにも喧嘩を売る本田
ROUND 04 // ライバルとイケイケ女
4人目は主人公「リュウ」の同門にしてライバルであるケンとの戦いです。
前作にも2Pカラーとして登場しているケンの身体能力はリュウとほぼ同じで、唯一違う所を挙げるとするならばリュウよりアッパーに対する耐久力が高い(というよりはリュウが低いだけ)事と、投げ(キックボタン)が地獄車ということです。
この頃は完全にリュウのコンパチ扱いだったケン
しかしバージョンが上がるにつれ、彼は炎を纏う昇龍拳を手に入れ、リュウは波動拳に活路を見出す。この見事な差別化の歴史は、後に多くの格ゲーの教科書となった。
そしてこのケンステージで注目すべきは、何も戦いだけではありません。
後ろで応援している脇役達にも味があり、そして歴史がありました。
ケンステージの紅一点、通称「イケイケ女とその仲間たち」
一定のリズムで時を刻むイケイケ女と、男性ホルモンの結晶「ハゲ」を完璧な角度で見せびらかす強烈な雄度を誇る爺さんは圧巻。
私が初めてケンステージでプレイした時は、この2人が気になってとても試合所では有りませんでした。
背景の動きが気になり過ぎて試合に集中できない、通称『背景デバフ』。スト2の奥深さは戦いの外にも存在したのだ。
そして時は流れ・・・
「スパ2」では何故かイケイケ女がグラマー化。
ハゲだった爺さんはカツラを装備し、あの完璧だった禿を完全に封印。それに変わって「スト2」で全く動きの無かった謎のトレンチコート男が、ボディービルで鍛えた体をこれでもかと見せびらかしに入る。
時の流れは無常にも人を変えてしまったようだ。特に爺さんのカツラ装着は、彼が自身のアイデンティティを捨ててまで自己保身に走った悲しい現実を物語っている。
スト2
ターボ
スパ2
これはSFC版スト2シリーズに登場するイケイケ女達。
時に「スト2」では目だけ固定して体を揺らすという高度な技も披露した。
ハードの容量不足による描画の妥協が、図らずも首を固定したまま胴体だけを揺らすという奇怪な人間技を生み出した。
ROUND 05 // ソビエトの赤い熊
5回戦はこの初代スト2で最弱のレッテルを欲しいままにしたソビエト連邦代表のレスラー、ザンギエフとの戦いです。
本田と並ぶパワー系ファイターのザンギエフ。
全身に生傷を負っており、しかも見た所まだ傷口は真っ赤であり、まだ完治には程遠い状態であるにも関らず何の処置も無しなので、今にも破傷風を発症しそうで怖い。
熊とでも戦ったのだろうか。プロレスラーというよりは、もはや野性の捕食者である。医療という概念はこの男には存在しない。
このザンギエフの魅力は、なんと言っても全キャラ中最強の攻撃力を誇るスクリューパイルドライバーだろう。
破壊力はもちろん、その凶悪な吸い込みでも有名です。
このゲームが登場した当時はこの技が出せるだけで注目の的でした。
レバー1回転という当時の常識を覆すコマンド入力。これをいかにジャンプせずに地上で立って出すかが、格ゲーマーたちの誇りであった。
そして何故か印象に残っているザンギ君唯一の連射技「地獄突き」。
「オラオラオラオラオラッ」
「コーヒーどうぞ!」
・・・いらん。
今の自分を「地獄突き」したくなる程の、若気の至りが生んだ寒すぎるギャグ。これを面白いと思って執筆していた当時の自分こそが、真の狂気である。
一方後方ではロシアのアル中野郎共が騒ぐ
左端のサンタクロースのような髭オヤジがかわいい。
しかし「スパ2」ではサンタオヤジも遂に禿げ上がった・・・
ついに毛根が力尽きた瞬間である。サンタのコスプレを諦め、頭頂部を「氷河期」へと捧げた漢の哀愁である。
ROUND 06 // 最強の太腿伝説
6人目は行方不明の父を探しており、銭形警部と同じICPO所属の女刑事春麗(チュンリー)との戦いです。
ゲーム中唯一の女性キャラである春麗は人気を独占、その年のゲーメスト・ベストキャラクター賞を獲得する。
あまりの人気に他のゲームにも特別出演 (画像はファイナルファイト2)
勝つとはしゃぐ春麗
この恐ろしく太い大腿もマニア(?)を集めたのかもしれない。
圧倒的な筋量。格闘技における脚力の重要性を、これでもかと視覚化した至高のデザインである。
太い大腿のお陰で圧倒的なジャンプ力を持つ春麗。
リュウなら昇竜拳などの対空攻撃が必須技でした。
と、
後ろで微笑む怪しい自転車女は何者だ!
しかし, ここは中国。
溢れる人口、狭い道路において人民の足「ママチャリ」は必需品。
勝手に道端でストリートファイトなんぞ始められても素通りするしか無いのだ。
目の前で気功拳が飛び交い、人間が空を飛んでいるというのに、完全な「無」。これこそが大陸のスケールの大きさの証明である。
その他にも一心不乱にニワトリを売る親父と、ひたすら洗濯物を洗う洗濯女。
皆、日々の生活が掛かっている必死である。
特に洗濯女はストリートファイトに全く無関心、自分の事で精一杯。
日常と非日常の完全なる同居。社会の歯車は、格闘家たちの死闘ごときでは決して止まらないのである。
ROUND 07 // 人間外のヨガ戦士
7人目はヨガの達人であり、幼い愛息の為に日々闘いに生きる男、「最強のお父さん戦士」ダルシムとの戦いです。
顔は怖いが実は優しいダルシム
このダルシム、一見色物のように見えますがその実かなりの実力を秘めています。
上級者が使おうものなら手の付けられない位に強いです。
「でも何故彼が最強の名を欲しいままにしたのでしょう?」
しかしその疑問には1つの単純明快な答えが用意されていました。
そう・・・彼は他のキャラクター達とは明らかに一線を画してしまっていたのです。
具体例を挙げれば
手が異様に伸びる
足も異様に伸びる
更には苦も無く口から火を吐き
空中浮遊もなんのその
・・・もう解りましたね。
その単純明快な答えとは、
彼だけ人間外です
格闘技の祭典だと聞いて来てみれば、関節の構造を無視して手足を伸ばし、火炎放射まで行う化け物がシード権を持っている。リュウやケンの日々の鍛錬を根底から否定する存在である。
インド象もびっくり!
さあ、7人の対戦者に勝利すると、真の黒幕たちが画面上に立ちはだかります。
THE FOUR KINGS 01 // ラスベガスの拳闘士
次に対戦するのは四天王の切り込み隊長、ヘビー級ボクサーのM・バイソンとの対決です。
どう見てもマイク・タイソンなバイソン
タイソン同様、ピーカブースタイルに構えるバイソン。
ボクサーなので攻撃はパンチのみだが、一発の破壊力が高く密着してからの叩き込みが凄まじいので接近戦を許すな!
もちろん接近してもクリンチなどはできない。
しかしピヨると唯のパンチドランカーに・・・
ちなみにこのバイソンステージ、エンターテイメントの都であるラスベガスをバックに闘うというかなり豪華なステージです。
ここは少しの間、2人の戦いは放って置いてちょっと背景も覗いて見ましょう。
後ろでは特別ゲスト・スティービーワンダーの姿が
スパ2でも相変わらずのワンダー
そして手品で勝利を祝ってくれるビキニ美女。
ハットからハトを出す通称「ハトが出ますよ女」も確認出来ます。
ハリウッドにお似合いのバニーガール
スパ2ではよりセクシー路線に
更には画面の端で、密かにアメリカンドリームを夢見る青年を発見。
その応援している姿の胸の奥底に宿る
「俺もスタローンみたいになりて~よ!」
という気持ちがひしひしと伝わってきます(意味違うか・・・)。
恐らくこの青年は、バイソンを憧れの眼差しで見ているに違いない。
おそらくこの青年は目の前のバイソンを、人生を教えてくれる師匠(ミッキー)に見えているに違いありません。
これはスパ2の青年、こう見ると初代スト2の方が絵に味があって良い
THE FOUR KINGS 02 // スペインの覗き魔
四天王の2番手は, スペインのナルシストバルログ様です。
バルログは動きが素早くリーチも長いので、ペースを掴まれると瞬時にしてやられてしまうので落ち着いて対処しよう。
余談だがバルログは通常、甲高い声のはずなのに、何故か投げる時だけ間抜けな声を出すのが気になった。
普段は華麗に舞う貴公子が、投げ投げの瞬間だけドサクサに紛れて親父のうなり声を発する。美しさのメッキが剥がれ落ちる瞬間である。
体力が少なくなると突然金網に登りだし、バルセロナアタックを仕掛けてくるバルログ。
しかしこの姿、よく見てみると、後ろで踊っているねーちゃん達を覗き見ている様にも見える。
惚れるのはあんたの勝手だが、傍から見ると出歯亀の様で間抜けだ。
金網の高所から見下ろすのは対戦相手ではなくダンサーの首筋。ナルシストの仮面を被った単なる変態という線が濃厚になってきた。
これが問題のバルログに覗かれた後ろで踊る踊り子達。
通称「スペインの喜び組」
覗かれても表情一つ変えないとは、さすがにプロだ。
背後で爪を持った仮面の狂人が飛び回っていても、一切動じずフラメンコを舞い続ける。究極のプロフェッショナリズムか、それとも恐怖で硬直しているだけか。
一連の出歯亀騒動ではしゃぐオヤジ達
THE FOUR KINGS 03 // ムエタイの帝王
次の相手は前作ではラスボス扱いだった、ムエタイの帝王サガットが立塞がります。
サガットの必殺技の1つであるタイガーショットの発射する時の叫び声は、どう聞いても「あいばー」と聞こえてしまう。
空耳アワーの常連。長年のムエタイの修行は、彼の滑舌から発声の基本を奪い去ってしまったようだ。
そして前作「ストリートファイター」にてリュウに昇竜拳で敗れたサガットは、地獄の荒行の末、遂にタイ式昇竜拳「タイガーアッパーカット」を完成させる。
その破壊力は脅威的ながら昇竜拳同様、ミスったときの隙が大きい。
どうやら修行に夢中だったのか、昇竜拳の欠点までまんまコピーしてしまったようだ。
威力を真似するのは分かるが、着地の弱点までご丁寧に再現する律儀さ。帝王のプライドは、効率化よりも完全再現を選択したらしい。
後方の寝大仏に描かれた蝋燭と電話・・・オーパーツだ
THE FINAL BATTLE // 置物オババの逆鱗
バイソン、バルログ、サガットの3人を倒したらラスボスであり、悪の組織「シャドルー」総帥のベガがやっと重い腰を挙げます。
過労か目が充血しているベガ、やはり帝王は忙しそうだ
さあいよいよ決勝戦の始まりです。
ラストっぽいステージ&音楽とともに、堂々とマントを脱ぎ捨てるベガ。否が応無しにもテンションが上がってきます。
この頃のベガは、まだラスボスとしての威圧感と風格を兼ね備えていた。
サイコパワーを自在に操り様々な攻撃を仕掛けてくるベガ。
必殺技の「サイコクラッシャーアタック」からの投げ、通称「サイコ投げ」やガンガン削る連続ダブルニーなどが有名。
そして──。
ベガステージを語る上で欠かすことが出来ないのが、置物を壊すと一人後方で怒り出す謎のオババ。
後に置物オババと命名。
そのベガ以上の存在感は、多くのプレイヤーを恐怖のどん底に叩き落した。
「置物壊したら許さんからね!」
(※オババ談)
ベガ以上に脅威な置物オババを恐れてか、スパ2ではただのオッサンに変更となる。
そしてもう一人外せないのがこの西城秀樹並に腕を回す奇妙な老人。
通称「ブーメラン爺さん」だ。
この老人の華麗な腕捌きにファンが続出、一時は置物オババを凌ぐ人気にまでなったという。
総帥ベガの闘いという一世一代のイベントを見世物小屋感覚で楽しむ常人離れしたメンタル。やはりこの世界、失うものが無い人が一番強い。
んで、こちらはスパ2のブーメラン老。やはりグラフィックに味が無い
ついにラスボスに勝利!
THEATER MODE // 栄光の軌跡 -全キャラエンディング資料館-
見事ベガに勝利するとエンディングです。
エンディングはベガを倒したときのキャラによって変化します。
闘いも終わり残りは表彰式だけ・・・
しかし既にそこにはリュウの姿は無かった。
ちゃっかり表彰式に顔を出しちゃってる帝王2人、意外とマメである。
彼は真の格闘家を目指すため、新たなる戦いを求めて旅立つのであった。
ベガを倒し世界一となった本田。しかし彼の猛稽古は以前と変わらぬ激しさだった。
ちゃんこを食えと弟子達に言っている割には、一人で独占してしまっている本田。果たして弟子まで順番が回ってくるのだろうか・・・。
母の声、それは飛行機事故で生き別れた最愛の我が子を探す声だった。
ブレスレットが繋ぐ母子の絆である。
そして感動の再会・・・後ろで伸介が泣いているに違いない。ちなみにブランカの本名はジミーでした。
とうとうベガを追い詰めたガイル。
「私達ともう一度やり直して」と、捨てたはずの妻と娘に説得され、復讐に燃えた彼の心は揺れ始める。
気づけば親子三人で幸せに暮らす光景が・・・。果たして今までの事は夢だったのか。それは誰にも判らない。
遂にベガを倒したケン。世界一の瞬間に酔いしれる中、何処からとも無くケンを呼ぶ女の声が・・・
何とその声の主はケンの恋人イライザだったのだ!駆け寄る2人、熱々ムード全快、もはや2人には何も見えまい。
お世辞にも美人とは言えないイライザ
お単身タイまでケンを追ってきたイライザ。勿論旅費は後でケンに返してもらうのだろう・・・
そしてそのまま結婚
吉田栄作ドラマ並の展開の早さ。
亡き父に勝利の報告をする春麗。
普通の女の子宣言をするキャンディーズのような春麗。
普通に戻ってもその太い大腿は隠せまい。
ベベガを倒したザンギエフ、しかしその時、何処からともなくヘリコプターのプロペラ音が近づいてきた・・・
へりから謎のオッサン登場。
お前誰?
ゴルバチョフだ!
「偉大なる同志よ!」と讃え、共にコサックダンスを踊り始める。どうやらこれをしたいがためにはるばるタイまでやって来た様だ。
遂に世界最強となったダルシム。しかし達成感よりも疲労感の方が強い。
そして三年後、子供に三年前の戦いを語る姿が。・・・それにしても、背景に飾られた思い出の写真はデフォルメし過ぎである。
EPILOGUE // 格闘ゲームの金字塔
あのゲームセンターでの衝撃から数十年。
改めて『ストリートファイター2』を見返してみると、そこには単なる対戦ツールの枠を超え、背景のキャラクター一人ひとりにまで命を吹き込んだ、開発者たちの異常なまでの熱意が刻み込まれていました。
洗練されたゲームバランス、個性的すぎるファイター、そしてツッコミどころ満載でありながらもなぜか心に残るステージの数々。これぞまさしく、語り継がれるべき「金字塔」の姿でしょう。
・・・格闘ゲームの歴史を変えた偉大な作品と言いながら、我々が一番記憶に刻み込んでいるのが『イケイケ女』や『置物オババ』などの背景モブであるという事実は、そっとカプコンには伏せておこう。
── 100円玉の魔法が解け下山したあの日の夕暮れと共に ──